NEUTRAL COLORS 5

NEUTRAL COLORSによる「NEUTRAL COLORS 5」(2024)です。トートバックも無料でついております。

特集: 伝わらないから伝えたい言語のふしぎ

特集は「言語」。言語は個人がもっとも顕れるものだと考える。グローバル化が進んでもスキップできないもの。土地の固有性や、個別の文化とか、個であることを重視する NEUTRAL COLORS としては探究したいテーマだったのです。いくつの年齢になっても新しい言葉を学ぼうとすること。点字や手話やジェスチャーで伝えるもの。言語とは「伝えようとするもの」すべて。雑誌をつくりながらいつも思い知らされる。大切なことを伝えたいのに、うまく言語化できないこと。別の言語の人と会ったとき、口ごもったり黙ってしまったり、言語の壁が立ちふさがること。NEUTRAL COLORSにとって言語とは「伝わらないもの」。だからこそ、雑誌全体で伝えてみよう、そんな試みと思考の変遷が「言語」特集でNCがやりたかったこと。

※特別綴じ込み：NCが製作した点字／英語テキスト入り

編集者加藤さんの父親から端を発した言語の特集という事で、今迄の号よりも明らかに言葉の密度が増しています。リソグラフ(簡単に言うとレトロな印刷技術)特有の発色と、伝えたい内容によって紙の材質を変える事で視覚的な鮮烈さも併せ持っています。インクの面積の多いページは指にインクが移ってしまうリソグラフですが、文字がこちらに働きかけてくる、三次元的な体験と思うと魅力的に思えてしまう1冊です（Ammel）