庭のかたちが生まれるとき
庭のかたちが生まれるとき
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山内朋樹による「庭のかたちが生まれる時」(2023)です。
庭を見るとき、わたしたちはなにを見ているのか?
庭をつくるとき、庭師たちはなにをしているのか?
そもそも、庭のかたちはなぜこうなっているのか?
本書は庭師であり美学研究者でもある山内朋樹が、
京都福知山の観音寺を訪ね、その大聖院庭園作庭工事のフィールドワークをもとに、庭のつくられ方を記録した「令和・作庭記」です。
庭について、石組について、植栽について、空間について、流れについて、部分と全体について……
制作のプロセスを徹底的に観察するとともに、その造形(かたち・構造)の論理を分析し、「制作されるもの」と「制作するもの」の間に起きていることを思考する。ミクロの視点で時間軸を引き伸ばしながら、かたちが生まれるその瞬間を丹念に解読していく、他に類を見ない新しい「制作論」。
美術品や建造物、そして庭を見る時。そばに置いてあるキャプションで知見を深めたように感じるけれど、「なるほど」「たしかに」で終わってしまうことがあるかと思います。本書は、曖昧な感覚と言葉をわかった風にして済ましてしまうところをしっかりと追求し、見えているけれど見えてないものを見えるようにしてくれる一冊です。(Ammel)