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講談社文庫

献灯使

献灯使

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多和田葉子による「献灯使」(2014)です。

大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録しています。

 

 表題作の献灯使は今の日本を極端にしたような世界観でありSFのようですが、やけにリアルな感覚を覚えます。日本語、ドイツ語両方を操る著者の言葉が、よりその感覚を増幅させている作品です(Ammel)

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