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赤々舎
flowers
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奥山由之による「flowers」(2021)です。
"人以外の被写体を通して人を描く"3部作の1作目である「flowers」は、亡き祖母が暮らしていた家で撮影されました。この場所をいま自身のアトリエとする奥山は、射し込む光に、庭に揺れる草木に、生前の祖母を偲び、多くはなかった会話をあらためて紡ぐように、花を撮り重ねてきました。
80年代に祖父が使用していた110フィルム(ワンテンフィルム)という小さなフィルムを用いて撮影された花々は、部屋のクラシックな意匠やカーテンとも合わさり、花と向き合う自由な視点や角度に引き付けられます。
中でも、窓という絵画的なモチーフを用いて、外部の流動感や瑞々しさと内部のほの暗さを印象づけ、内から外への眼差しや、光の中で花に近づく揺らぎある視点において、祖母と自身とを重ね合わせています。窓に映り込む花と、ここにある花。窓を挟む室内の花と、庭の花。花を撮ることによって無数の対話が交わされます。
内から外への窓越しの眼差しが、あるひとりと向き合う中、そこに織り込まれるキッチンや書斎、寝室など空間を撮った写真には、異質な視覚が生じています。大判カメラのコンタクトシートや中判カメラ、35ミリ、ポラロイドなど様々なカメラを用い、生前の祖母の視点、亡き祖母の漂う視点、そして自身の視点が現れるようです。
一枚の写真における視線の重なり、そして全編を通じての視点のレイヤーは「flowers」の大きな試みといえるでしょう。
本書に登場する花は、フラワークリエイター篠崎恵美(edenworks)さんにより提供された、棄てられてしまうはずだった花々です。
時折登場する花瓶を持つ手、花を差し出す手 ─ 自身であり他者であるだろうその手は、それぞれの記憶に触れるものです。
Size: H261mm × W216mm
Page:152 pages
Binding:Cloth Hardcover
Page:152 pages
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※新品ですが入荷時のシュリンク包装を剥がしてありますのでご購入の際はご理解のほどお願いいたします。
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