怪談（5th Anniversary Edition）

冥丁による1stアルバム『怪談』（2018年）の5周年記念盤です。

日本各地に伝わる伝説や幽霊話に独自の解釈を加えて文学作品に昇華させた小泉八雲の名作『怪談』は、本作の方向性に大きなインスピレーションを与えており、「漣（さざなみ）」「骨董」「障子」「筵 （むしろ）」などの楽曲は、小泉八雲作品へのオマージュと言えます。また、漫画家・水木しげるからも影響を受けており、「塔婆 」や「地蔵」は水木氏の漫画『ゲゲゲの鬼太郎』へのオマージュとして制作されました。

本5周年記念盤はオリジナルリリース元のEvening Chantsと、『古風』シリーズをリリースしているKITCHEN. LABELという２つのシンガポールのレーベルによる共同リリースとして、ボーナストラック２曲を追加されています。冥丁本人の曲解説が掲載された８ページブックレットも付属。

塔婆や魍魎に入っている声は、オリジナルのセリフを冥丁氏自ら朗読しているそうです。全曲通して日本の湿度や奇怪さを醸し出している本LPは、煙がかったクリア盤も相まり冥丁の世界へ誘ってくれます（Ammel）